World Lighting Journey



東京
日本橋川・隅田川
新宿
丸の内・東京タワー
渋谷
六本木
 

東京 TOKYO

高所からの東京夜景は宝石箱をひっくり返したかのようだ。夜の街がキラキラしていてそれなりに美しいが、地上に下りてみると、キラキラはギラギラに変化する。高度経済夜景、効率夜景は無駄光や障害光をも発生させている。

空撮した東京の夜景。宝石を散りばめたような光の中央にぽっかり空いた暗闇は皇居。右上に富士山が見える。どこからどこまでが東京なのか不明瞭だ。






東京の夜景は白々している。東京タワーの背景には水銀灯と蛍光灯の白い光が街を支配する。





お台場のレインボーブリッジを背景に屋形船が集まる。





        

■日本橋川・隅田川

高架に隠された日本橋川、川幅が広く開放された隅田川、いずれの川にも各々の存在を主張するかのように多種多様な橋が架かっています。そこでは特徴的な水と橋と光の風景に出会いました。

名橋「日本橋」のそばに新しく建てられた日本橋三井タワー。日本橋エリアで初となる超高層ビルである。日が落ちると繊細に織り上げられたファサードが上品に光り始める。





歴史ある「日本橋」は多種多様な照明手法のオンパレード。しかしその日本橋を遮るよう架かる高速道路。高架の地下化などの話があるが実現して日本橋を中心とした風景を取り戻してほしい。





主塔が美しくライトアップされた中央大橋。隅田川には各々の美しさを競い合うかのように、色とりどりにライトアップされた橋が架かる。





        

■新宿

大規模な再開発が進められ、今まさに転換期にある新宿。その現在の姿を調査すると、高層ビルからの漏れ光や夜通し輝き続ける大きな広告看板の光など、人が密集する街ならではの風景にいくつも出会った。

5年後に完成予定の南口再開発地域。歩行者通路を取り囲むようにむき出しの蛍光灯が多数設置され、その強烈な眩しさによって周囲の景色はかき消されてしまっている。





午前6時、靖国通りで日の出を待つ。朝になり歌舞伎町はようやく静けさを取り戻しつつあるが、いまだに点灯し続けている広告看板がいくつも存在する。





煌々と輝く靖国通りの広告看板は、まさに歌舞伎町への門である。この光に誘われて多くの人が歌舞伎町へと飲み込まれていく。





   

■丸の内・東京タワー

ビジネスの中心から商業の最先端エリアへと生まれ変わった丸の内界隈の調査を皮切りに、東京という大夜景都市の中心に位置する東京タワーの光、そしてその展望台から望む東京の光を調査した。

丸の内仲通りは高さ31mに統一されたファサードにはさまれている。そこから漏れる窓明かりは、互いのファサードや道路面に均一な光をなげかけ、明暗のリズムの無いなまぬるい夜景をつくり出していた。





まるで東京夜景の主役であるかのように、人々の目を惹きつける東京タワー。この鉄塔の光は、構造体の内側のみを照らし上げることによって、輝きを内包した美しいシンボルを都市に出現させている。





東京タワーから見た夜景は美しかった。250mの高さから望めば、上空に放たれたグレアは煌めきとして、統一感のない光色は彩りとして目に映る。彼方には圧倒的な量の光によって光平線が描きだされていた。賞賛してはいけない光だとわかっていても、その光景は美しかった。





        

■渋谷

若者が集う街、渋谷。その渋谷を構成するのは個性豊かな複数の表通りとそれに挟まれる裏通りの存在である。異なる特徴と役割を担って発展を遂げた各エリアが、それぞれに特徴的な光の様相を纏って渋谷の夜を織り成している。

駅前のスクランブル交差点を基点として、道玄坂通り、センター街、公園通りをはじめとする個性豊かな表通りが広がる。日没後に現れるそれぞれの光景が、各通りの異なる個性をより明確に映し出してくれる。





文字通り渋谷の中心に位置し、渋谷の中でもさらに若年層が集まる繁華街であるセンター街。ここにはとにかく光が溢れかえっている。個々の店舗が明るさを競い合い、無限に増幅した看板や広告灯が三次元的に形成されている。





人通りが多く華やかな道玄坂通りから一歩裏通りへ踏み込むと景色は一変する。彩度の高い光がラブホテルの壁面を染め、怪しげに混ざり合った光色がカップルたちを円山町の夜に誘い込んでいる。





   

■六本木

国際的な雰囲気をもった繁華街として発展し、近年の開発によりビジネス街やアート発信地としての求心力も増してきている六本木。その多面的な街を彩る光を探りに、探偵団は4月の六本木を自転車で駆け巡った。

六本木交差点付近には繁華街としての景色が色濃く残る。今なお街の中心として認知されるポイントではあるが、近年の再開発によって新たな拠点が分散的に配置され、結果として都市の中心性が曖昧なものとなった。





森タワー、ミッドランドタワー、東京タワー、そして街を分節するかのような高架道路。目線の先にそびえる大きなスケールを伴ったアイテムが、雑多な光のコラージュを“六本木”として集約するアイキャッチとなる。





青山墓地から見る六本木。六本木の代名詞ともいえる高層タワーは、開発とは無縁の場にも圧力を持った背景として出現する。遠くにも近くにも見える。距離感が麻痺する風景。